2022年12月7日水曜日

「ハートネットTV もう一度、外へ 精神科病棟閉鎖までの日々」今夜です。興味深いですね〜。それから関連して、「」

まずはテレビ番組の紹介です。


Eテレ

2022年12月7日(水) 午後8時00分 〜 午後8時30分

ハートネットTV 『もう一度、外へ 精神科病棟閉鎖までの日々』

(↑番組公式サイトへのリンクです。 再放送もあると思います)


「慢性期病棟」を「閉鎖」する「精神科病院」を追ったドキュメントのようです。


わたしが入院していた病院にもそれに該当する病棟があり、長年をここで暮らしていて、これからもずっとここで暮らしてゆくのかな、と想像される(あくまで想像ですが)患者たちもたくさん目にしました。


入院前、わたしは、精神科病棟に対しての知識は少なく、双極性障害の初発のときに初めてかかった精神科医が言った一言をきっかけにして、ものすごくネガティブなイメージをもっていました。


それが、実際に入院し、療養が進むにつれて、患者も職員も施設や設備も、治療や看護も、自分に心地よい、自分に馴染むものに、なってゆきました。病院全体が落ち着いて清潔で良い雰囲気でしたが、とくに自分が長く居た病棟については、そう感じました。


なので、精神科病院の入院に対してのイメージを良くして退院したのですが、、、入院体験をモチーフとした小説の執筆のために、色々なチャンネルで学ぶにつれて、良質と感じた受療環境は、わたしが入院した病院の、わたしが長く居た病棟の、わたしがいた三ヶ月ほどの期間、に限っての体験から、わたしがそう感じた、というだけの、一般化できないものと知りました。


そしてもう一つ。単位人口あたりの精神科病床の数の多さや、入院患者の多さ、それから入院期間の長さ、どれもが、日本は世界の中で群を抜いている、それが批判的に話題にされている、ということも、知りました。


さらに学んでゆくうちに、同じ国内なのに、精神科病院の質に、大きなばらつきがあることや、その社会的な、あるいは組織としての、背景があること、また、病床を少なくした国々のなかにも、少なくしてうまくいっている国と、少なくしたことで問題が深くなってもいるらしい国が、あることも知りました。


番組では長く入院していた病院を出て、社会に帰ることに、喜びばかりではない、大きな不安を、抱える患者たちの心境も、追うようですが、、、、これ、、、、自分の退院時もそうだったし、、、引きこもり状態から外に出るとき、、、ただ外に出られて、買い物できる、レベルを越えて、誤解や衝突や主張や妥協も避けられない、子育てや地域活動や仕事のシーンに戻るとき、、、ひと事ではない、心境ですよね。


話は脱線しますが、NHKはその姿勢や存在意義が社会的に広く問われており、数年前にはそうした世論と逆行するようにこれぞ公共放送と思えるEテレの福祉系の番組が、いわゆるリストラ対象となったとの記事も目にしました。その記事で言っていたことが本当だとすれば、そうした逆風の職場環境の中で、こうして、民放ではあまり類を見ない、地味ながらとても大切と思える、精神疾患や精神医療について、良質な番組を制作して提供し続けていることを、ありがたく思います。


☆★☆★☆★☆

思い出しましたのでこちらも。

書籍もテレビ番組も、いぜん記事にしたつもりが見つからず。(←なんかこのごろ多い。。)


「都立松沢病院の挑戦: 人生100年時代の精神医療」(齋藤正彦)


Eテレの番組「ETV特集 ドキュメント 精神科病院×新型コロナ」を見て興味をもった、当時都立松沢病院の院長だった精神科医、の著書です。日本の精神科医療の歴史的な流れや今の実像が、コンパクトながら広く学べました。齋藤正彦医師の実績や意見の公正さみたいなものを判断する見識はわたしにはありませんが、数字や描写で活写された松沢病院の変化に触れると、すごい!!と、嬉しくなりました。


患者や社会のことを真剣に思って日々働いている医療者が、精神科領域にはおそらく少なからず居るのだなと再確認できただけでも、とても勇気づけられる本でした。



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