2021年9月24日金曜日

『神田橋條治 スクールカウンセラーへの提言 100』 神田橋條治(著)、かしまえりこ(著、編)


近日発売の本の情報です。 


 『神田橋條治 スクールカウンセラーへの提言 100』

神田橋條治(著)、かしまえりこ(著、編)、創元社


 前に紹介した『スクールカウンセリング モデル100例』(←うまく表示できませんが、リンクになっています)の単行本のうち、紙版が、長く入手不可能になっていた覚えがあり、それがタイトルとジャケットを新たにして再出版されたのかと思ったのですが、、、、

まさかの別物!!

おニュー!

嬉しいです💕

『モデル100例』は、ほんとーに、良い本でした。
何度読んだか 📖📖📖
何度泣いたか 😭😭😭

って、前の記事でも書きましたね💦

「スクールカウンセラー」に限らず、心理職の人、教師、児童生徒の親、自身が学校で辛い思いをしている人、していた人、、、そして生きづらさを感じているたくさんの人に、読んで欲しい一冊です。


今度の本もきっとそうなのだろうなと、手に取ってお二人の言葉に触れる日が楽しみです。




2021年9月12日日曜日

『わたしが人間であるために 〜障害者の公民権運動を闘った「私たち」の物語』 自分の無知を再認識しました。


精神科閉鎖病棟の入院を描いた小説を書いています。その中で、精神保健福祉士から「精神障害者」が使える福祉制度の説明を受けるシーンがあるのですが、制度も、法律用語も、果ては「障害」とはなにかという基本的な概念も、頭の中で整理がつかず、、、、関連する本を乱読していました。

そんな折に、たまたまジャケットに惹かれて手にした本が、こちらでした。


『わたしが人間であるために 〜障害者の公民権運動を闘った「私たち」の物語』

ジュディス・ヒューマン(著)、クリステン・ジョイナー(著)、曽田夏記(訳)

アメリカ在住の、ポリオの罹患に端を発する身体障害がある女性の、回想録です。
自分が「差別」されているという自覚もなく、差別している社会の側にもその自覚のない中、やがてそれに気づき、「人間」として扱われるための法律の制定やその執行に、初めは市民の側から、やがては政府や国際組織の側からもかかわってゆく、半生の壮大な自叙伝。

障害者が一般社会から除外されてきた世界や日本の歴史は、断片的に知っていました。
また、今の日本で、障害者の暮らしを支える制度が、十分とは言えずともたくさんあることも、知っていました。
そしてそれらを繋ぐ年月にたくさんの人の(当事者、非当事者問わず)大変な努力があったであろうことも想像していなかったわけではないですが、こうして実際に起きていたことを知って、改めて、今のような世の中に(それがまだ全然、理想から遠いものであるにせよ)なれたことの、ただ、全員が時の流れに身を任せれば安らかにここに至ったのではないということを、、、再認識しました。

訳者のあとがきに、こんなフレーズがありました。

「「私たちのストーリーを語ることによって、人びとは私たちの視点で物事を見られるようになっていった」(…)とジュディが言うとおりの意義が、本書にはあると思う。」

「障害者の公民権運動を闘」う中で「私たち」について語ったことが、いわゆる健常者たちの思いを、世界を、変えてゆく。そしてこの本も同じ「意義」を果たしている。

自分が書いている小説が「健常者」に読まれたときにどう作用するのか。一つの明るい希望が、ここに書かれていたように、思いました。


アメリカでの(つまりは世界の)近年の精神医学の流れが(一つの視点からですが)分かる、以前記事にしたなりすまし(⇦リンクになっています)とあわせて、精神障害の当事者としての自分が置かれた社会の中での位置が整理できた、力のある本でした。



2021年9月1日水曜日

「嫌いになるほどは、練習しないこと」・・『同じことをしてもうまくいく人いかない人』(斉藤一人、舛岡はなゑ)より

 

オフで雨の午後は、積読(つんどく)の山の標高を下げてゆくのにぴったり。

先ほど読みえ終えた一冊は、


『同じことをしてもうまくいく人いかない人』


著者は、「化粧品・健康食品会社・・創設者」で、たくさんの自己啓発本を世に出している、「斎藤一人(ひとり)」さんと、その「弟子」の「舛岡はなゑ」さん。


斎藤さんの本はこれまでもたくさん読みました。おそらく口伝や講演録をもとに編集者やライターの方が編んだものが多いと想像(あくまでも想像です)しますが、軽妙な口調で、要点のみに焦点を当て、分かりやすいフレーズで説教するスタイルは、気軽に読めて楽しく、読後すぐに「取り入れてみよう!」という気になります。


今日、印象に残った一文。


「嫌いになるほどには、練習しないこと」


その前後を引用します。(舛岡さんが語っている部分です)


「一人さんと一緒にいるときに、ゴルファーになりたいという中学生の女の子に会ったことがあります。「どうすればプロゴルファーになれますか?」と、その少女は一人さんに質問しました。(略)

「ゴルフを好きでいること。嫌いになるほどには、練習しないことだね」(略)

 ちなみに、この少女は本当にプロゴルファーになりました」


なんか、いいですよね。

いや、現実には、嫌いになるまで練習した結果、プロになれた人の方が圧倒的に多い、、のかも知れません。でもなにか、真実はこちらにあるような気がする。なにか、、、魅力の要素のようなものを感じました。


子どものころ、スポーツ系も芸術系も、色々やりました。やらされました。でも、父親が、なにごとも真剣に、限界まで、頑張らないと、許さない、というタイプの人で、、、


当時は、スポーツ系の指導者にも、同類が多く、、、


ありがちな顛末ですが、成績はそこそこ上がったけれど、嫌いになってしまった。そして楽しい思い出ではなくなった種目もたくさんあります。


父が他界し、自分が当時の父の年になり、もうその、倒れるまでやって初めて許される、の感覚から、卒業してもいいのだよなとは、繰り返し思ってきました。


でもやっぱり、今なお、主には(早く収入に結び付けなければというプレッシャーのある)原稿作業で、そして他にも、健康の面や家事の面でも、嫌になるまで頑張ってしまっているなと、このフレーズを読んで思いました。


斎藤さんとは業界が異なりますが、神田橋條治医師も、教えを分かりやすい箴言として、たくさん書かれています。


文書で触れる達人たちのそれらは、「右」を勧めるものもあれば「左」を勧めるものもありで、どれが正解というものではないですけど、だからこそ、人の意向に合わせる傾向がありつつも、自由が好きが基本、の双極タイプの私には、縛られずに好きなものだけを取り入れられる、いい教育、でもあるように思います。


原稿の山を越えようと、またしても嫌いになりそうなまでに資料とパソコンにかじりついていたこの頃。


このタイミングで、楽しみというより休養としてとったオフで、積読山の中にこのフレーズが潜んでいた。


本との出会いは面白いですね☆


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