2023年2月28日火曜日

バルプロ酸の減量・・・双極性障害の薬のやめ方の個人例です

 

三つ前の記事で触れた「気づき」を経ての予後として、予想していたとおり、心身の調子に向精神薬(精神科の薬)を必要とする感じが薄れてきました。


炭酸リチウムとラモトリギンを飲んでいたのを、神田橋医師のセカンドオピニオンにより、バルプロ酸単剤へと変えたのが、、、4年前かな? 変えた直後は、通院先だった病院の主治医の考えで800mgを飲んでいましたが、神田橋医師の電話診療を受けつつ、量を減らし、、、、2年前に主治医に「400mg以上飲まないなら他院へ行ってくれ」と追い出されました。


その後は、長年にわたり断続的に通ってきたクリニックの医師に改めてお世話になっており、この一年ほどは、100mgのSR錠を、夜に1錠を基本として、気分の変動の兆しやフラッシュバックがあったときに、割錠した破片を一粒、頓服してきました。


SR錠というのは、スローリリース錠=徐放剤。飲んでからすぐに血中濃度が急上昇し、あっという間に下がる、ということのないよう、簡単に言うと製剤の工夫により吸収されづらくした薬です。定量を飲み続けるには使い勝手が良いけれど、糖衣なのか、硬くて割りづらいし、割ると吸収スピードが変わるうえに胃にくるため、量を微調整するには、勝手が悪い。。


薬の成分がもっとも少ない「100mg錠」でも、自分には多すぎていると感じるようになったけれど、0mg(飲まない)にすると、、、どうも、なんか、ずっと履いていた靴下を急に脱いだかのような、、、寄る辺なさがあり(靴下でなくとも、帽子とか、手袋とか、マスクとか、、)、どうやって減らそうかなと考えていたら、医師から、粉薬の提案を受けました。


薬局で分包した、白い粉50mg(薬の成分として)ずつが入った透明な薬袋。


袋の上から粉を摘んで、体に起きる変化を感じて、ちょうどいい量を割り出して、服薬しています。


実績としては、夕飯後に1/2〜1/3包み、つまり、、薬の成分としては25〜17mg /dayくらいで、バランスしています。飲むことで不安感は減るが、眠気は強くない。ちょっと揺れていると感じたときに頓服するのも、量の調整が簡単で、便利です。


15年ほど前に炭酸リチウムをやめたときも、終盤は、最少量の錠剤1錠でも多すぎて、包丁で割ったときに生じる、ゴマ粒かケシ粒くらいになった破片を、指で触って体感の変化を指標に選び、飲んでいました。たったそれだけの量でも、飲まないのとは大違い。体調に見合うだけの薬効がきちんとありました。


今回、この先どうするかという「予定」はなく、でも、「予想」としては、より少ない量でバランスするようになって、常時服薬はしなくなるのだろうと思います。前のときは「飲まなくなる=治った」というイメージだったので、はやく「飲まなくなる」を迎えたくて焦れましたが、今回は、楽でいることこそが大切と思うので、飲まなくなりたいという思いもあまりなく、、、もしやめても、心身を休ませたいときは、頓服でも常用再開でも、気軽に飲みたいなと思います。


そうそう、今回改めて減量に向かおうとした理由のひとつは、眠気が強くでていることでした。


昨年の今ころからそれまでになく長く眠るようになりました。その理由は、脳内の言葉が変わり、脳がリラックスできる時間が増え、脳が蓄積していた疲労を癒している、、ということと、納得していたのですが、このところ、眠気の「成分の比率」みたいなものが変わってきて、脳の休養の部分が減り、薬の作用の部分が増えたように、感じていたためです。


薬を減らして一週間になりますが、起きている間に感じる眠さや重さ軽くなり、また内訳も、薬の作用としてのそれの感じが減り、健やかなそれらの感じが顕れてきているようです。


もうひとつ。「気づき」がなぜ、薬の量の変化につながるか。

それはまた別の機会に、考えをまとめてみたいと思います。


2023年2月21日火曜日

神田橋條治医師の新刊「精神援助技術の基礎訓練」、お勧めです!

 

神田橋條治医師の新刊が出ました。


「精神援助技術の基礎訓練」岩崎学術出版社)


通院先のクリニックの神田橋医師に長く師事している)先生が、面談で話題に出したのですが、これまでのたくさんの良著よりなお、分かりやすく、面白いようです。


そうなんですよね〜。ネットに上げられている「目次」やら本文の一部やらを見ているだけでも、それは感じていました。今週末を過ぎると落ち着いて読めそうなので、それに合わせて購入しようと思っていました。先生に先を越された〜☺️


なかでも、患者であるわたしが読んで参考になり効果も得られるであろう二箇所を、先生が教えてくれました。


ひとつは、「症状」とひと括りにされている不都合な状態の成り立ちを、遺伝子の影響、胎児期の影響、、、などと分けして(用語は違ったと思うけど)、説明している図。


そしてもう一つは、「筆の気功」という、誰もがどこでも簡単にできながら効果を実感できる、神田橋医師考案であろう、トラウマケアの養生法です。先生いわく、「五本指いい子」より簡単で、どこででもできて、効果の実感もシャープとのこと。


図は、自分が少し前に知り、自分の課題の大きなブレークスルーに繋がった、捉え方であり、この観点からの説明を、たくさん読んできた精神医療関連の成書で見ないことと、それがあれば、精神的な不調にある人たちが自分の姿や自分がいる位置を、見えるようになるのではと、思っていた内容と、ひと目で分かりました。


養生法は、フラッシュバックの中にいるときに、無自覚にそれをやり続ける自分を、かみさんが繰り返し指摘してきた、手を揉み合わせるような動作に、よく似ていました。


あー、これらもまた、こちらは神田橋医師に、先を越された〜🤣


・・・って、まさにこれぞ「猫の遠なき」ですね😅



夜中や明け方に目覚めて不安な気分の中にいたり、不安な気分に急に浸されることが多く、少し前から、これは夢の中で生じた体験が起こしているフラッシュバックなのではないかと思っていました。同じような状態で目覚めた昨夜、「筆の気功」を思い出し、布団の中でもぞもぞとやってみたところ、これまでにない速やかさで不安はひき、普通に再び寝つくことができました。


通販サイトのレビューによると、神田橋医師は、この本が自身の最後の書き下ろしになる、と書いているようです。


ぜったいに面白くて効果の大きいこの本。

「援助」者の方にも、当事者の方にも、お勧めします。

読んだら改めてレポートしますね〜


(図柄を共有する数種の本が出ています。どれも面白いですが、とりあえず、お間違いなく)


2023年2月10日金曜日

双極性障害の再発による入院体験を描いた小説の、執筆作業の心境変化・・

 前々回と前回の記事で書いた、大きな変化。


それにより執筆作業にどんな影響がでるのかと心配していましたが、、、


憂いていた最悪(と、とりあえずは思える)のケースである、「大きなことを成し遂げなければとか、完璧を目指そうとか、なにかをせねば生きている意味がない、という思いが薄れ、やる気がなくなってしまう」には、なりませんでした。ほっ。15年来の努力を(また)無駄にするという事態には陥らなそうで、よかったよかった。


でも、思いがけず、「見えていなかったことが見え、捨てていたエピソードの重要性が見える」が生じ、、、、まあでも、いまから全編を書き直す気力も財力もなし。新たな視点により立ち上がった視界は、次の作品で描きましょう。きっと、大切なことが見えていなかった、だからこそこじれていた時期を、見えていないままに、書いた記録は、それはそれで貴重で、意義もあるでしょう。


そして、、、なとなーーく感じている、影響としては、、、


現実の商品に至らせるために、そろそろ、妥協もして、自分としての完成原稿にして、出版社への「売り込み」(というのかな)の段階に進みたい、お金の匂いをそろそろ嗅ぎたい、、、という思いが、強くなったように感じます。


やっていることの社会的な位置、「趣味」ではない、「仕事」なのだ、、、という面が、クリアーになった感じ?


しかし、、、そうは思っても、一気呵成(いっきかせい)とはいかない。。。



創作は好きなのですが、このところやり続けている、書いたものの修正、、、仕上げ、、、という作業は、幼いころから嫌いです。ゼロからの創作に比べてクリエイティブさが薄く、、、なんか、、、エネルギーがでません。


でもなぁ。。5章構成のうち、1章だけが、、、あからさまにいまひとつなんだよな〜。



誰にやってもらえる作業でもないので、頑張ります。

今週はもう疲れてやめにしますが、来週こそは、突破口が、開けるとは、思います。

そうであって欲しい。

でないとそろそろ脱毛でも起きそう〜


「もう無理!」と繰り返し思いながら、つど、どうにか乗り越えて来ました。

ここまで来たら、このトンネルの先に開けるのであろう世界を、見てみたいです。


「今すぐ使える 誰でもつかえる  フラッシュバック対処と予防: アメリカ発 トラウマのプロが教えるフラッシュバックのすべて」

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