2021年7月14日水曜日

上野千鶴子さん『女ぎらい 〜ニッポンのミソジニー』。ジェンダー・ミソジニー・家父長制と、双極性障害(躁うつ、双極症) その1

 フェミニストの友だちにフェミニズムを学ぶ一推しの本を紹介してもらいました。


上野千鶴子さん(東京大学名誉教授)『女ぎらい 〜ニッポンのミソジニー』

2011年発刊の単行本に「2本の論考を新たに追加した」2018年の文庫版で読みました。


「フェミニズム」も「ジェンダー」も、生活の中で用語や思想を耳目にし、その友だちにも折にふれて教わったり無自覚な思い込みに指摘をもらったりしてきましたが、思えばここまで特化した本を読むのは初めてでした。


文章が論理的で上手で読みやすいながら、内容は濃くて難しくて浅くしか理解できてませんでしたが、、、なんていうか、、、かなーり、今後の人生に「効き」そうな予感です。


このブログの中心的なテーマ、わたしが苦労している「双極性障害(躁鬱病、双極症)」との関連でいえば、この病も、まさに「家」「家族」「夫婦」「男」「女」などのあり方をめぐる社会通念(それを自分の中に取り込んだもの)と、本来の自分の(脳の)自然なあり方、の食い違いが、一つの大きな原因だと思うのです。平たく言えば、生きづらさ。そこに、改めて気づかされた。問題のありかが分かることは、解決の手がかりを得る、一歩になる。


別の個人的なテーマで言えば、認知症の父を見送った体験をもとにした小説を書きたいと思いながらも、切り口というか視点というか、それに気づいたからこそ創作する価値が自分のうちに生じるというような独創性が、・・それは体験のなかにあると感じていながら、明らかにできずにいたのですが・・・見つかった。


読書を通じ、教師でもある上野さんのいわば「教え」の、具体的なあれこれにも、暗がりを照らされた思いを得ましたが、単行本初版から7年経っての文庫本の「新たに追加した2本の論考」と「文庫版あとがき」を読んで、学問が社会を、政治を、人々の暮らしを、人生を、良い方に変えてゆく力となるのだなということを改めて知り、ハッとしました。


いや、学問て、本来そうあるべきものですよね。ていうか、そうでない学問なんてありえない、、、はず。


神田橋條治医師が学問について触れた言葉に、「学んだことでより自分らしい人生が拓けるのが学びの本当だ」(どの本にあったのか思い出せず、自分の中でいま作った似せ(ニセ)の言葉ですみません)というのを読んだときの、ハッと体験を、思い出しました。


翻って昨今の、コロナやオリンピック・パラリンピックをいわゆる試金石として顕れた、たくさんの地金。


変える術を持たないからと見ぬふりして過ごしてきたそれを目の当たりにさせられ、うんざりし、でもこれでもまだ諦めて終わりにせねばならないのかと、やるせない気分にいる、人々。わたし。


「現代社会」の中で病気になったと分かり、でも治療を受け養生し戻ろうと目指す社会が元の社会であることに、圧倒的な無力を感じる、社会的な病でもある精神疾患罹患者のわたし。


そこになにか、元からあったのに見えていなかった希望の光が、見えたように思いました。


・・たぶんつづく🐥


(双極性障害との関連についての考察に収束するつもりで書き出しましたが、思わぬ方へ論が進みました。消して書き直そうかと思ったけど、これはこのまま「その1」として残します)



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