2021年12月12日日曜日

読書三点
①『マンガでわかる あなたを傷つけるあの人からの 攻撃がなくなる本』
②『マンガでわかる ネコさんが教える 疲れリセット教室』
③『まんがでわかる 正義中毒 〜人は、なぜ他人を許せないのか?』

3冊を連続して読み終えてから、すべての本の題名に「マンガ(まんが)でわかる」が冠されていたことに気づきました 😸


📖①『マンガでわかる あなたを傷つけるあの人からの 攻撃がなくなる本』
Joe(作)、レモンけい(イラスト)

「モラルハラスメントの関係にある両親」のもとで育った著者は、モラルハラスメントをする人とどうしたら平穏な関係を築けるかを模索。その末に考案した方法を伝えることを、今は仕事としているようです。イラストを描いた方は自身の「毒親」や「モラハラとDV」の「夫」に対して、その方法を用い、「関係の逆転」に至った体験を持つとのこと。・・いや、「逆転」しちゃいかんでしょー😅

著者に学問的な背景があるのか明らかでなく、また、解決の方法に自身の変名(?)を用いて「〇〇メソッド」と名付けていることなどから、教祖ちっくになっている人かなと、若干引き気味で流し読みを始めましたが、、、

次第に引き込まれて、思ったよりずっとしっかり読みました。

母と夫が「モラハラ」する人である妻を主人公として、夫婦関係を中心に、苦労と改善の様子が書かれているのですが、最も「いいな」と思った点は、著者の一貫した、「離婚」も「離婚しない」も前提としない態度でした。

関係に「愛」がなくとも「平和」になることを目指し、そうなれたら焦らずに、その後の関係や生き方を個々の人生として考えられるよね、というものです。

この、先々を決めずに現状を改善しようとする視点は、すごく大きなことではないのに、すごく大きなことだなと、思いました。(←なにを言ってるんだわたし)

改善方法の具体的な中身は置いといて。
紹介されている色々なそれらを読んで、神田橋條治医師が「いじめ」について書いていたことを思い出しました。

いじめる側は、クリエイティブな体験を求めていじめるので、対象にされた側が、反応しなかったり、ワンパターンな反応しか返さなかったりすると、一向に満たされないので去ってゆく。(とかなんとか)

今風に言えば「毒親」のもとで成長し、学校や医療や仕事の場で「モラハラ先生」「モラハラ上司」たちと引き合い、あるいは自分もまさに「逆転」して「毒親」「モラハラ上司」「モラハラ夫」になっていた時期もあるわたし。

今は特定の誰かと「モラハラ」の関係にはないですが(自覚の範囲では)、、日常の社会生活では、たとえお店で買い物をするだけでも、ずーーっと年下の穏やかそうな店員さんにすら、あるかもしれない突然の攻撃を想定してビビって言葉と態度を選んで疲労を重ね、結局は引きこもりに安堵を感じている自分に、使えそうなヒントの多々あった、本でした。

(追記)
心理学的な方法としては、「交流分析」を思い出しました。
自分と相手が、相補(互いに何かを補う、あるいは与え合う)の関係になる。

紹介された方法は「解離」を用いているように感じて危うさも覚えましたが、統合のシーンも描かれていました。
主人公が平安を得て、こんな時間を過ごすのは生まれて初めてと振り返る(ような気がしたけど、、、そのシーンが見つからず。脳内創作か??)。
一人の大人としての自分を確立した感じに、惹かれました。

 


📖②『マンガでわかる ネコさんが教える 疲れリセット教室』
卵山玉子(著)、梶本修身(監修)

著者のペンネームでしょう、「たまごやま たまこ」に目が引かれましたが、、「監修」の方の名前、、いま気づきました。「疲労・睡眠クリニック」の「院長」とありますが、名前が「しゅうしん(就寝)」☺️

疲労の原因を全て「脳」の疲れに帰して考え、疲れをためない方法を説く内容でした。

どういう活動をすると脳のどの部分が疲れるとか、交感神経と副交感神経がどうとか。
心身を扱う本の多くでそれを確かなこととして色々を説明しているけど、、、本当かなぁ。。

それから、どーいうタイプの人はこの方法が合っている、とか、個々の「脳」の個性・体質のようなものによっての分けがなく、万人に効く方法としてあれこれ挙げられていることにも、ひっかかりを覚えました。

良かった点は、マンガが楽しい。キャラがかわいい。とくに導師役の「ネコさん」!!
ストーリーの中で、主人公夫婦を疲れされる元凶として扱われるサブキャラたちにも、きちんと目を配り、癒しに導き、結果として主人公夫婦に一層の安らぎをもたらす、「トラちゃん」(表紙や見開きでは「ネコさん」とあるのに、本編では「トラちゃん」なのです)。
できる😲✨✨✨
うちにも来てくれないかな〜

生活全般にわたっての、たくさんの工夫が書いてあり、知っているものも多かったですが、なるほど〜、取り入れてみよう!と思えるものもまた、たくさんありました。

結局、なにか一つのことで全てが解決!は、ないんですよね〜
小さなことの積み重ね。

分かっちゃいたけど忘れてた、を、色々と思い出させてくれる本でした。


 


📖③『まんがでわかる 正義中毒 〜人は、なぜ他人を許せないのか?』
中野信子(監修)、サイドランチ(シナリオ)、川井いね子(作画)

自分が「正義」をかざしがちであることから、「中毒」という強いタイトルに引かれて手に取り、中野信子さんの本なら、と信頼感を覚えて開きました。

流し読みになってしまいましたので、以下、内容を正しく理解する努力をした上での感想ではないことを前提に。

いちばん引っかかったのは、無自覚に誰かを苦しめている「偏見・先入観」を、専門の学術分野である「脳」の生理や機能に絡めて「解く」道を説く、、、のが、、よく知らないけど、中野信子さんの持ち味と思っていたのですが、、なにか大きく、違和感。

本を閉じてから気づきました。企業を主な舞台としているのですけど、キャラがですね、、

若い女性(主人公)=無知、未熟、あさはかで失敗する。
先輩である若い男性=それをフォロー、正しい方向へ導く、懐が大きい、大きな視野。
中年男性上司=考えが古い、えげつない。
バーのマスター=人生経験が深い、物静かで知的。
その「常連」客の「外資系企業勤務」中年男性=視野が広く考えが深い。

など、、、基本設定がまさに、「偏見・先入観」を、バリバリに利用しての、安易な分かりやすさ、なんです。

幾多の小説や漫画が世間一般の「ステレオタイプ」を利用し、わたし自身の創作でも、それを利用して分かりやすく面白くしています。そこから離れた表現は難しいだえろうとは、思っていますが、、

違和感は、そのことを、おそらくこの本の制作に携わったたくさんの人の誰もが、指摘しなかったのだろ、もっとうがった見方をとれば、そうなっていることに、ほとんど誰も気づかなかったのであろう、と感じるところです。あっけらかんとしている。

内容は、具体的な教えから学ぶところは多かったですが、、、主たる内容は、タイトルの「正義中毒」というより、、「SNSの落とし穴」の印象でした。

・・って、きちんと読んでもいないくせにの、SNSでの「正義」の発言。
・・まさに本が想定している読者像たるわたし、、のようですね😅



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