2021年8月1日日曜日

双極性障害(双極症)と旅と疲れと「気分屋的に生きれば・・」(by神田橋医師)と

 息子の住む関西へ、かみさんと出かけてきました。


若い頃は、国内旅行の経験すらほとんどなかったのにいきなりユーラシア大陸一周一人旅に出るなど、向こう見ずな行動も目立ちましたが、次第に健康を害する危険性のあることを非常に恐れるようになり、中でも原発事故をきかっけに、かなりの怖がりになりました。


なので、コロナの感染が広まり、社会全体が軽いパニックとも言える状況になってくると、自分もますますヤバくなるかと思いましたが、それほどでもなく。。世間の人々の言動が以前からの自分のそれと似てきたのを見て、かえって、わりと穏やかに暮らせていました。


でも、さすがに、わたしの住む田舎町に比べて感染する危険性が高そうなエリアに、今でなくともいい旅をする気に、わたしがなるかと思っていたのですが・・・


なぜか流れがスムースにそちらへ進み、実現に至りました。


神田橋條治医師は、「双極性障害になる人は窮屈が苦手」とよくおっしゃっていますが、下は、旅立ちへと背中を押してくれた友だちたちの一人がくれたメッセージの、自分なりの変形。


「出かけてコロナで死ぬか、家に籠もって双極性障害の再発で死ぬか」


うーん。。。

まあ、言葉としては(この病のわたしらしく)極端なのですが、ニュアンスは伝わりますよね🐼


このイメージを得たのをきっかけに、似た危険なら楽しい方を取ろうと、「行こう」に舵を切りました。



たくさんの精神科医に会ってきて、たくさんの同病の方の言葉を聞いたり見たりしてきましたが、医師も当事者も、病の中で大きなことをすることを、諫める傾向があると思います。


中でも、休職中に旅をするなんて、もってのほかという意見が多数でしょう。


しかし、初発の経過の中で出会った(イニシャルでなく、Aから順番にアルファベットを振った時の)E医師は、双極性障害の人の養生の、神田橋條治医師の独特な考え方、


「気分屋的に生きれば、気分は安定する」


に倣い、休職中のわたしに家族と遠方まで旅をする計画が生じた時に、迷うわたしの背中を押してくれました。結果、それが一つの大きな転機となり、長かった病は快方へと向かいました。


今思うと面白い(これはこれで書きたいことが別に膨らみますが)ことに、入院をきっかけに通い続けていた病院の直近の主治医に放り出され、E医師に戻ってから、旅の計画が持ち上がり、再び背中を押される(思い返すと今回は、言葉でではなく態度で、でした)中で、行ってきました。


そしてやはり、この旅も、快方に向かいつつも停滞していた、病を、暮らしを、開くひと竿になったであろう気が、しています。



しかし。。それはそれとして。。


旅、疲れました!


いや、旅の前から、疲れが募っており、オフにするととりあえず大きく落ちることは分かっていたため、あらかじめ一週間休んで旅に臨んだし、旅先でも、自分はすぐに疲れてしまうだろうから体調を優先してかみさんと息子とが元気に遊びまわっていても宿でのんびりしていようと思っていたのに、日に日に元気になって、ほぼ全ての時間を二人と遊び回れたのですが・・


帰宅して、日が経つにつれて、疲れが滲み出てきました。


そこで改めて自分の、あるいは双極性障害になっている人に共通とも聞く、「疲れの自覚が薄い」という傾向を、思い出しました。


確かに、たいして疲れているとも思わないまま(疲れているとは思ったけれど、気力で乗り越えられる程度と思っていた)、この病に突入したし、その後も繰り返し、疲れを感じたら休もうと思いながら、まだ大丈夫、まだ大丈夫、で急にダウン、が多いもんな〜。。


改めて、神田橋條治医師の、双極タイプの人の養生についての箴言、


「気分屋的に生きれば、気分は安定する」


あの日、旅したいと感じたからして、帰ってからの日々、眠いから寝ている。


思えばアップしてダウンしたこの日々、バルプロ酸は100mg/dayのままで過ごせています。


初発の中で遠くへ旅した十数年前と同じことに「できた!」と喜んでいますが、今の方が少しは、自分の特性との付き合い方が上手くなっているのかなと、書いていたら思えてきました。


2 件のコメント:

りぼん さんのコメント...

りぼんです。
先ほど、Twitterに流れてきました。
ボーボワールの老いが一挙放送だそうです。

>「#老い」をお見逃しの皆さんに朗報。8月14日(土)1:00~2:40<金曜深夜>に一挙再放送が決まりました。高視聴率で反響が大きかったシリーズ。

おしらせまで。

今、知りました。

明風(あけかぜ) さんのコメント...

りぼんさん

お知らせありがとうございます!

たまたま見た番組表で気づいて、録画予約をしたところでした。
録画するばかりで見ていない番組がたまる一方なのですが・・

このところニュースを見ない生活を試しているためかみさんから聞いた範囲の話題ですが、今日はとある有名人さんが、社会的弱者を切り捨てよう的な発言をしたことで、ネットは賑やかとのこと。厚労省まで反応し公式のツイッターで「生活保護の受給は国民の権利」とかって(当然のことを)「アップしたとかの話も。そしてたまたまでしょうが、このタイミングで、「女性」「老人」の地位向上に活躍した(というくくりでいいのかな)作家をとりあえげたこの番組の一挙再放送。

「高視聴率で反響が大きかった」のですか!

社会が遅れているからこそこうした発言や、こうした番組のニーズがある、と言う見方もできるけど、社会が進んできてこうしたことに関心を持つ人が増えてきたからこそ、発言にも番組にも、反響が大きかった、とも見えますね。

そして弱者の自分は傲慢になれなくて良かったねと言うのが、、、いいんだか悪いんだか、、、今日の我が家のオチでした😸

(りぼんさんのブログ、拝読してます〜 そして自分のブログの更新が少ない。。。)

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